AGM-88 HARM
対レーダーミサイル

AGM-88 HARM(High-speed Anti-Radar Missle)はSAMサイト等からのレーダー波を探知しその発信源に向かうパッシブレーダー誘導の対地ミサイルです。目標がレーダー波の放射を止めた場合でもその位置に向かって飛行を続けます。射程が長いため母機がSAMの反撃に遭う危険性も低く、SAM制圧には最も有効な武器です。

HARMはF-16に搭載されているHTS(HARM Targeting System)と組み合わせて使用します。HTSはセンサーの情報からレーダー波の発信源の位置と種類を割り出します。そしてこのHTSの情報をもとに目標の指示を行ないHARMを発射します。

HARMを使用するにはHUDの右下に"HTS"と現れるまで[Back Space]キーを押します。HARMが選択されるとHUDと同時にMFDにもSMS:AGMページHARMモードが表示されます。

目標の指示はMFD上で行ないます。画面のほぼ中央に自機の位置を示すシンボルが表示され、自機の周囲の様子を上から見下ろす形で表示しています。
センサーがレーダー波を探知するとその種類と位置が画面に表示されます。種類は記号で表示され、"2"や"6"のような数字はそれぞれSA-2、SA-6を示し、"P"はパトリオット、"C"はチャパレル、"N"はナイキ、"H"はホーク、"A"は対空砲を示しています。さらにこの記号が暗く表示されているときは目標は現在レーダー放射を止めている状態を示し、明るく表示されているときは現在も放射をしてる状態、反転点滅表示されている場合は現在自機をロックし追跡中であることを示しています。



目標をロックするには[↑][↓][←][→]キーでカーソルを動かし目標に重ねKP[0]キーを押します。
目標をロックするとHUDにはTDボックスが表示されます。目標がHUDの視野外にある場合にはターゲットロケーターラインがその方向を示すので目標を正面に捕らえるよう機を操作します。


目標が射程内に入るとTDボックス内の円形のシンボル(TDサークル)とレティクルが点滅します。目標が射程内であればミサイルを発射して良いのすが、誘導方式の性質上目標がレーダー放射を止めている場合は命中率が悪くなります。発射後目標が再び放射を始めればミサイルはそれを探知して誘導を行ないますが、最後まで放射を止められると外れる可能性が高くなります。そのため発射は目標がレーダー放射をしているときに行なう方が命中率が高いと言えます(発射後すぐに放射を止めらてしまう場合もありますが...)。